1849年~1850年に作曲された、3曲からなる曲集の第2曲目におかれたカプリッチオ(きまぐれに)。
それぞれのキャラクターがはっきりとしたこの曲集は、1曲目はショパンの前奏曲のような静謐な雰囲気でメロディを歌い上げ、2曲目はメンデルスゾーンの無言歌集の中にあるテンポの急速な「紡ぎ歌」や「胸さわぎ」ように自由自在に駆け巡り、3曲目はまるでハイドンやベートーヴェンのソナタの活気溢れる終楽章のようです。
同じ頃スメタナは自分の音楽学校を開校して、生徒たちにピアノを教えていました。
そこにはあのフランツ・リストや退位後のフェルディナンド1世も訪れていたという事です。
これらの作風から言っても、もしかすると生徒の教育的作品、いわば練習曲としてかかれた面もあるのかもしれません。 しかし、ただの練習曲と言い切ってしまうには惜しい音の煌きや音楽の渦を感じさせます。
まるで魔法のように途中転調しながら移ろう部分は、ハーフタッチを多用して演奏する事で次々とパッセージが湧水のように湧き出てくる様に感じられます。
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